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パッとイメージで目に入ってくる 字も絵みたい『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』

いたずらきかんしゃちゅうちゅう
(バージニア・リー・バートン ぶんえ むらおかはなこ 訳 福音館書店 1961年 原題『CHOO CHOO』 1937年 アメリカ)



本文はモノクロ。
見返しはカラーの全景。
絵本は大きく、棚からはみ出るサイズ感。縦32センチ。
46ページ。
読むのに10分くらいかかるかな。

今から87年前に描かれた絵本。
昭和12年。戦前の絵本ですね。
絵本は「時代のドキュメント」「記録」という。
イマドキの子たちは知らない、わたしも知らない、蒸気機関車が主人公。

我が家に2002年からある絵本ですが、そんなに繰り返し何度も「読んで」と言われた記憶はありません。
けれど、過去のわたしは、1日に2回この絵本を読んだ記録があります。
「もっかい」と請われたんですね。
そして、読んでいたわたしが存在した。
えらいな〜(笑)

100万部以上発行されている絵本のリスト「ミリオンぶっく」の創刊号は2006年です。
最初の頃の「ミリオンぶっく」は、1950年代、1960年代、1970年代というように発行年が古い順に掲載されています。
1950年代の絵本は3冊掲載されていますが、わたしは所有していません。
次の1960年代に発行された絵本として掲載されているのが『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』なんですね。2006年の時点で、129万冊発行されているとのことです。
ここ数年は、そんなに増刷されてないようなんですね。

それにしても、よくぞこんなことをオリジナルで思いついたなあと感動しちゃうんです。
字が絵みたいなんですよ。
誰のマネでもなく、絵本の開拓時代?に。

絵本を見開きで見たときに、絵と言葉がパッとイメージで目に入ってくるんです。

テキストが絵みたいなんです。

翻訳絵本なので、英語を日本語に翻訳したときに、同じようにテキストをデザインして置いていくときに、改行の位置を考えながら言葉を選んでいく、ということを村岡花子さんは苦心されたのではないかなと。

いつだったか、衝撃を受けた事実があります。
わたし、ちゅうちゅうをずっと男の子だと思い込んでいたんです。

でも、She だったんですよね。
驚きました。

「いたずらー男の子」みたいなわたしの凝り固まった固定概念、先入観ですよね。

表紙は見たことあるけど、読んだことない、って方もいらっしゃるかもしれません。
なかなか、読み聞かせボランティアの立場では読むチャンスがない絵本です。
お家で読んでもらえたらいいなあと思います。
「もっかい」と言われると、ふぅ とため息をつきたくなりかもしれません。
でも、がんばって。ファイト!

いたずらきかんしゃちゅうちゅう
(バージニア・リー・バートン ぶんえ むらおかはなこ 訳 福音館書店 1961年 原題『CHOO CHOO』 1937年 アメリカ)

#主観と本音で絵本を喋る
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