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一番の衝撃は、踏切の音『でんしゃはうたう』

『でんしゃはうたう』 三宮 麻由子 文 みねお みつ 絵 福音館書店 2004年3月
ちいさなかがくのとも


読むのが難しい絵本でした。
どうやって読んだらいいかわかりませんでした。

聴覚が優れている方が聞こえている音をひらがなにするとこうなるんだという驚き。

わたしの耳は、聞こえているけど、聞いてない。

聴覚の優れた方が聞こえている豊かな音の世界を味わえるはずの絵本。

ただし、読むのが難しいです。

音をひらがなに変換してあるので、どんな音なのか、自分の声で変換し直せないのです。

例えば
(以下引用)
とっ どだっととおーん どだっととーん どだっととーん
たたっ つつっつつ たたっ つつっつつ どどん たたっ つつっつつ たたっ つつっつつ どどん
(引用ここまで)

テキストだけ見たら、途方に暮れてしまう感じ、ありませんか?


わたしは幸いなことに、三宮麻由子さんの講演会の際に、この絵本を読んでもらいました。

「おおおおおお!! そうやって読めばいいんだ!」とわかりました。

それはそれは軽快な電車の歌でした。

同じようにはもちろん読めませんが、音の雰囲気はわかりました。
あのとき、読んでいただいたイメージを大切に抱え、真似して読んでいます。

一度、わかってしまうとこんなに読んでて楽しい絵本はないです。
ほかの絵本にはない音のとらえ方を疑似体験できます。

一番の衝撃は、踏切の音です。

踏切の音といえば、「カンカンカン」一択でそれ以外があるなんて考えたこともありません。

ところが、この絵本の踏切の音は、違うんです。
衝撃でした。(実際に絵本を読んでみてください)
わたしの耳は、思い込みで聞いているに過ぎない。
確かに、電車の中から踏切の音を聞いたら、こんなふうに聞こえるのかもしれません。

三宮真由子さんは「シーンレス」です。
4歳のときに、病気で、全盲の視覚障害者となりました。
「シーンレス」とは、目からの情報がない、風景がない状態を指す三宮さんの造語です。

シーンレスであることは、不利ではある
見えた方がいい
けれど、感性を育てるという面では、有利である、とおっしゃってました。

三宮麻由子さんは、翻訳家として、毎日、電車通勤しているそうです。時折、嫌な人に出会うこともあるそうです。

でも、「移動が楽しくないと、どこにも行けないじゃないですか」と。

移動の楽しみを描かれた絵本なんですね。

いつも、音ばかりに気を取られていたのですが、初めて絵をちゃんと見ました。

電車が走り出すと、子どもが好きな運転席(の後ろ)から見える景色が描かれています。
線路脇の「多子クリニック」「Flower Shop 彩」
次のページには、道路の電柱に「多子クリニック」の広告があり、踏切を待つ車は、「Flower Shop 彩」の配達車。

踏切横にあるのは「いなりのもり」幼稚園かな保育園かな。

次のページでは、線路脇に稲荷神社が。
そして、キツネみたいな犬も。

到着した駅のホームにある広告看板は、通り過ぎた
「小荒歯科」「zou mart」のもの。

いろいろ発見できました。
子どもはこういうの、言わないだけで、とっくに気づいているんだろうなあ。

あと、線路の分岐のところも好きな人にはたまらないかも。
撮り鉄もいるし。
絵を見れば、どの年代の何線とわかる人にはわかるんでしょうね。

今は新型車両になっているから、音が違うんだって三宮真由子さんがおっしゃってました。

『でんしゃはうたう』 三宮 麻由子 文 みねお みつ 絵 福音館書店 2004年3月
ちいさなかがくのとも


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