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走っているときの筋肉に魅せられた『はしる』 

『はしる』 
(阿部馨 文 堀内誠一 絵 織田幹雄 監修 福音館書店 かがくのとも1973年9月号)


一枚一枚の絵がポスターみたい。
デザインがかっこいい。

子どもを子ども扱いしない、一人の人として接するような丁寧な言葉遣い。
それでいて、キッパリとした断定的な口調。
知らず知らずのうちに、引き込まれていく魅力。
根底に確実な自信があって、いばるでもなく、見下すでもなく、子どもたちを正しい方へ正しい方へ、正しく導こうとしてくれているのがしっかりと伝わります。

こんなふうに始まります。

(以下引用)
きみも ぼくも、みんな はしることは できますね。
でも、まっすぐに はやく はしることが できますか。
まっすぐに はやく はしるには、ただしい しせいで はしることが たいせつです。

(引用ここまで)

最初のこの見開きから、かっこいい絵です。
画面の真ん中に向かってまっすぐ伸びている赤と白のライン。
向こうを向いている後ろ姿。
青空と白い雲が3つ。
両脇に木と山。
これらがポップな色使いで隙なくデザインされています。

姿勢、視線、呼吸(鼻から吸って口から吐く)、腕を振る、腰をひかない、膝を高く、足の向きをまっすぐ、など
早く走るための体の使い方とその理由をわかりやすい言葉と絵で表現されます。

次に、走っているときの体の中身、筋肉を見せ(この絵に魅かれて購入を決めました)
筋肉以外の体の器官を見せます。

体を強く、柔らかくするいろんな体操を絵で示します。

最後に、究極のはやく走る秘訣を教えてくれます。

この絵本を読むと、この通りにやれば早く走れるようになるかもしれないと思わせます。

シニアの皆さんに読みました。
走るのが苦手だった我が子に読ませたかった。
短距離走はともかく、長距離走は努力すればはやく走れるようになるという体験談を教えてくれました。
「あの頃、この絵本に出会っていればなあ」と。

保育園の3歳、4歳、5歳の幼児組さんに読みました。
シーンと真剣に聞き入ってました。
きっといろいろ頭の中で考えたり感じたりしながら聞いてくれていたのではないかなあと思います。

ところで、監修の織田幹雄さん。
日本人初の金メダリストなんだそうです。
1928年(昭和3年)のアムステルダム五輪 三段跳びで優勝。アジア初の金メダルでもあったそうです。
1905年生まれ。この絵本が出版されたときは、68歳。
英語で「ホップ・ステップ・アンド・ジャンプ」(現在はトリプルジャンプ)と呼ばれた競技名を「三段跳」と訳した方なんだそうです。
「陸上の神様」「日本陸上界の父」と呼ばれたそうです。

『はしる』 
(阿部馨 文 堀内誠一 絵 織田幹雄 監修 福音館書店 かがくのとも1973年9月号)

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