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お風呂を楽しい場所にしようと四苦八苦してたわたしの『わにわにのおふろ』

お風呂は好きですか?
毎日、入りますか?

保育園の乳児組さんたちに聞いてみました。
「すきー!」
「おふろ すきー!」
「はいるー」

誰と入りますか?
「ママー!」
「パパー!」
「ひとりでー!」
(ホントかな笑)

さて、ではこの絵本を読みます。

わにわにのおふろ』 
(小風さち 文 山口マオ 絵 福音館書店 年少版こどものとも 2000年6月号)



「ワニー!」
「わー!」
「きゃー!」

こんなふうに始まります。

(以下引用)
わにわには おふろが だいすきです。
ほら、おふろばに はいってきました。
(引用ここまで)

お風呂は、自動お湯はりではありません。
蛇口を「きゅるり きゅるり きゅるり」とひねって、お湯を自分でためます。

わにわには お湯におもちゃを浮かべます。
ロボットとカエルとアヒルと洗剤のスプーンみたいなものです。

一人暮らしなのかな(一匹暮らし?)
体を洗わないで、湯船に入っちゃいます。

お湯に入るときは、よじ登ります。
そして、盛大にお湯がこぼれます。

わにわには、水鉄砲のおもちゃも持ってるみたいです。
(うちの子たちもお風呂で水鉄砲、好きだったなー)

わにわには、石鹸の消費が早いと思います。
シャボン玉を作って遊んでます。
体洗ってるのかな。

わにわには 立ち上がって、洗面器を頭にかぶり、シャワーをマイクにして歌います。
(以下引用)
うり うり うり うり
オーイェー
(引用ここまで)

保育園で、1歳さんと2歳さんと、この部分だけを何度も何度も繰り返し歌いました。

うり うり うり うり
オーイェー
うり うり うり うり
オーイェー
うり うり うり うり
オーイェー
うり うり うり うり
オーイェー
うり うり うり うり
オーイェー

(きっと、お家でお風呂入るとき、歌ってる子がいるんじゃないかなと期待してます)

洗ったんだか、洗ってないんだか、わからないけれど、わにわには最後にちゃんと、目だけ出して、湯船にもぐります。

お風呂から上がると、ワニらしく、体を拭きます。ワニだったら、そうなるよねっていう拭き方です。
真似したくなる子がいるかもしれません。

ラストは、ワニらしく、風呂上がりの一杯をやってます。
そうね、ストローなのね。ワニだから。

ワニらしいところと、ワニらしくないところが違和感なく混ざってます。
ワニだから、怖い。
ワニだから、怖いのに、親近感。

「わにわに」は、わたしたちの身近なところにいる子どもによく似てる。

だからきっと、聞いている子どもたちも、最初はビクッとするけど、なんか仲間意識みたいなものが芽生えちゃうんじゃないかと思います。

「わにわに」という名前も、口の動き方とか、耳で聞く音が最高なんです。
ネーミング成功。

わたしは、この絵本を2005年、長女が3歳のときに購入しています。この頃、子どもをお風呂に入れるのはわたしにとって、しんどいなーと思うときもあったと思います。
お風呂が好きな子どもではなかったので、ちょいちょいバトルが勃発して。
アトピー性皮膚炎で痒くて掻いたところがしみて、娘にとってお風呂は楽しい場所ではないことが多かったのです。
どうにかして、お風呂を楽しい場所にしようとあれこれ四苦八苦していました。
そんなときに、たまたま立ち寄った本屋さんで出会いました。
あの頃のわたしたち親子に、この絵本が少しの時間でも笑顔を与えてくれていたんだとしたら、わにわにには感謝しかありません。

ちなみにわたし、この絵本20年以上読んでいたのに、作者の小風さちさんが、松居直さんの長女さんだということをつい、2年くらい前まで全く知りませんでした。
そうだったんだ〜。
長編童話『ゆびぬき小路の秘密』(小風 さち 作 / 小野 かおる 画 福音館書店)も読んでみたいです。


わにわにのおふろ』 
(小風さち 文 山口マオ 絵 福音館書店 年少版こどものとも 2000年6月号)


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