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小学5年生が前のめり ありそうでなかった絵本 『どうしよう』

どうしよう
(浜田桂子 理論社 2022年2月)


小学5年生の朝の読み聞かせで選んだ1冊。

終始、我が事のように、楽しんで、わらって、ツッコミを入れ、前のめりで聞いてくれました。

「どうしよう」を具体的につまびらかにしてくれている絵本です。

そうなんです、結果として見える行為や表情や選択と、その手前にある見えない「どうしよう」の逡巡。

見えないから誤解を生むこともあるし、失敗することもある。

見える結果だけをみて、評価されたり、レッテルを貼られたり、しがち。

でも、そうじゃないんだ、その手前で、こんなに考えたんだ。
迷ったんだ。
自分を奮い立たせたんだ。
勇気を出したんだ。
ダメかもなとは思ったんだ。

そんないろんな自分を視覚化してくれてある。
言語化してくれてある。
だから、ものすごーく共感しちゃう。

ありそうでなかった絵本だと思います。

小学校高学年の人たちには特に共感を得られやすいと感じます。

実は、かなりがんばらないと、泣きそうになってしまう場面があります。

ぼくが、入院したおじいちゃんのお見舞いに行く場面です。

今回も声が震えてしまいました。
変な間が空いてしまいました。
「どうしよう」

(以下引用)
あんなおじいちゃん はじめて みた。
あんなおじいちゃん いやだ。
おじいちゃん しんじゃうのかな。
びょういん いやだ。かえりたい。
だめだよ。おじいちゃん かなしくなるよ。
おじいちゃん つらそうなのに わらってたよ。
おじいちゃんを もっと わらわせてあげたら いいよ。
どうやって?
おじいちゃんが うれしいことって なんだろう。
びょうきが なおることだよ。
ぼく なおしてあげられない。
そうだ、おじいちゃん ぼくがげんきだと うれしいって いってた。
じゃあ げんきなところを みせてあげよう。
ぼくは とっても げんきだよって。
だめ、ぜんぜん げんきでない。
でも…こんなときこそ…げんきをだして
フレー フレー ぼく!

(引用ここまで)

驚く僕、しゃがみ込む僕、勇気を出す僕、悲しむ僕、泣きそうな僕、奮い立たせる僕、いろんな僕。

そう、誰だって、心のうちでは、葛藤がある。
それを全肯定してくれるこの絵本がわたしは大好きだ。

そして、目の前にいる彼らのことも、大好きだ。

どうしよう
(浜田桂子 理論社 2022年2月)

インスタグラムでも『どうしよう』 ご紹介しています

この日、5年生のクラスで2冊目に読んだのはこちらの絵本です。
小学5年生に読んだ「みんなは、今朝、水道をひねってきた?」『すいどう』




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