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近くで見るより遠くから見た方がわかりやすい『どっとこどうぶつえん』

どっとこどうぶつえん
(中村至男 福音館書店 2012年5月 こどものとも年中向き)



2014年ボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞を受賞した絵本です。

初見でも読めました。
(文字がない)

「まんま遊〜と みんなの居場所駄菓子家」さんでこの絵本を読んだら、
青年に「マイクラだ」と言われました。

「マイクラってなんだろう?」
検索すると、マインクラフトという立体のブロックの集合体でゲームの世界が広がっているみたいです。

この絵本は四角の組み合わせで、見立て遊びみたいな感じ。
方眼用紙を塗り分けたような感じ。
解像度を限りなく荒くした感じ。
それでいろんな動物を表現しています。

大人もつい、
「しまうま!」
「ワニだ! ワニ!」
「パンダ!」
と答えたくなってしまいます。

一つだけ、ちょっとわからない動物がいました。

後ろの見返しに、動物園の全体像が描かれ、そこに、なんの動物がいるのか書かれています。

読み手であるわたしだけが、さっきのわからなかった動物がなんだったかを確認し「ああ」と一人合点して、終わりにするっていうのが、楽しいです。
そしたら、自分で手に取ってもっと見たくなるでしょう。

この絵本は、近くで見るより、遠くから見た方が、わかりやすいかもしれません。

近くで見たら、四角、四角、四角、なので。

いろんな国で翻訳出版されているようです。
タイトルだけ翻訳すればいい。
言葉はいらない。
ドットの世界と絵本の世界の華麗なる融合。

2024年8月 保育士向け絵本読み聞かせ講座に参加しました。
講師は、敬愛する児童文学作家 村中李衣さん。

李衣さんは、文字のないこの絵本を、
「どっとこ どっとこ どうぶつえん」
「どっとこ どっとこ どうぶつえん」
「どっとこ どっとこ どうぶつえん」
と唱えながら、子どもたちと動物園の中をめぐっていくみたいに、読むそうです。
じっと座って静かに絵本を楽しむだけではなく、動き回る子も一緒に楽しめる絵本の読み方を教えてくださいました。
「どっとこ どっとこ さようなら」

すごく優しい世界がここにあるなあと感じました。

どっとこどうぶつえん
(中村至男 福音館書店 2012年5月 こどものとも年中向き)

インスタグラムでも『どっとこどうぶつえん』ご紹介しています


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