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ハッとしたりハラハラしたり笑ったりしながら、勇気づけられる『ひとりになったライオン』

ひとりになったライオン
(夏目義一 文・絵 福音館書店 2017年4月)


こどものともサイズよりも一回り大きな絵本。
『スーホの白い馬』(赤羽末吉 福音館書店)と同じ大きさ。
これを横開きするので、迫力があります。

夏休みの学童保育所で小学生たちと読みました。

独り立ちした若いオスライオンがこの物語の主人公。

舞台はサバンナです。
地平線が見えます。奥行きのある絵です。
ライオンは、お腹が空いています。
獲物を捕らえなくてはいけません。
シマウマの子どもを見つけます。

グルッと視点は、シマウマ側に回り、草むらに隠れるライオンを遠くに描きます。

シマウマはどんどん増え、子どもがどこにいるのか


(以下引用)
「わからないな。」
(引用ここまで)



ライオンのドアップ。
ここで笑いが起きました。

実際のライオンも、言いそう。
科学絵本寄りの物語絵本、みたいな感じです。

音を立ててしまい、ライオンに気づいたシマウマが耳をピンと立てる場面の緊張感は並大抵のことではありません。

血眼のライオンがシマウマに向かって行きます。
さっきのシマウマの子どもが転びます。

あああ〜〜〜。
読み手も聞き手も、ハラハラドキドキ。
食われる方にか、食う方にか。

ところが、ライオンは、シマウマのお母さんとお父さんに、逆にやられてしまいます。
狩りは失敗です。
あーあ。

そんなに最初からうまくいかない。

誰かの成功体験を聞くのもいいけど、失敗体験を笑い合って共有できるのって、すごく必要なんじゃないかなってわたしは思ってます。

バカにするんじゃなくて。失敗しながら成長していくって当たり前だと思う。

じゃあ、次はどうしたらいいかなって考えればいい。

この絵本を子どもたちと読むと、ハッとしたり、ハラハラしたり、笑ったりしながら、励まされつつ、勇気づけられつつ、心が動く感じがすごく好き。

裏表紙はしっかり見せたい。

たてがみがちょっと立派になって、獲物を得ることができたらしいライオンの後ろ姿が描かれている。

作者の夏目義一さんのこちらの絵本もおすすめ

『おとがあふれてオムライス』(夏目義一 さく 福音館書店 ふしぎなたねシリーズ 2019年2月 ちいさなかがくのとも)
邪道な読み方かもしれないがみんなで作る『おとがあふれてオムライス』

作者の夏目義一さんは、小田原市在住の方なんですよね。
どこかですれ違ったりしてるんじゃないかな〜って思ってるんですよね。



ひとりになったライオン
(夏目義一 文・絵 福音館書店 2017年4月)
 
インスタグラムでも『ひとりになったライオン』ご紹介しています


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