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【読んだ本】『スマホ育児が子どもを壊す』
図書館の新着本コーナーにあって、ふと手にとって借りてきて読み始めた本が恐ろしくて恐ろしくて。
あんまり恐ろしいので鵜呑みにするのも恐ろしいと疑いつつも、ご紹介したいと思います。
『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』(石井光太 新潮社)
この方は、わたしの周りで、ちょっと前に話題になった『ルポ 誰が国語力を殺すのか』の著者ですね。(←わたしは未読)
今の子どもたちの内面で起きていることを理解するために、保育園から大学まで200人超の教育関係者にインタビューやアンケートを実施し、見えてきた今の子どもたちの姿が記されています。
わたしが知っている子どもは、いつも絵本を読みにお邪魔している保育園の子どもたちと、近くの小学校の小学生たち、たまーに絵本を読める中学生、所属するこども劇場の子どもたち、絵本講座や読み聞かせ会に来てくれる親子さん、そして、我が子のみ。
すごく狭い範囲の子どもしか知りません。
なんとなく予想はしていたけれど、この本に登場する事例は驚きの連続でした。
本当にこんなことが?
ちょっと誇張されすぎじゃないの? と疑いたい。
以下、わたしのメモです。
・ハイハイする空間も安全確保もできないため、ハイハイをさせない。
・しゃがむどころか、平らな床に座ることすらできない幼児。筋力や体幹が育ってない。
・柔らかいものしか食べられない4歳、5歳児 給食はミキサー食 → 離乳食の食べ方を教える時間が親には ない。
・寝かしつけアプリじゃないと、昼寝ができない赤ちゃん。
・2歳半の子どもに1日5.6時間スマホを見せる保護者。英語アプリ、知育アプリ、算数アプリ。加えて、子どもの心を豊かにするペット育成アプリ。
・子育てにアプリを使った方が、自分の判断で子育てをするより安心
・公園で立ちすくむ 遊べない、遊び方がわからない乳幼児。
・褒められ中毒になっていて、絶えず褒めてもらわないと気が済まなくなっている小学生
・ボッチは雑魚キャラで恥ずい
・友達の細分化
「食べ友」「よっ友」「ネッ友」「オン友」「神友」「心友」「深友」「新友」(←違いが分かりますか?)
「この友達はこの関係」と線引きをする。なぜなら「タイパがいいから」。
教室で起きているのは「冷たい多様性」
「みんなちがって、みんな(どうでも)いい」
・「分相応」を求める。変な責任を負わされるのはストレス。 部活のキャプテンを廃止。
・高校生の異性との関係性の細分化
「ソフレ」→寂しいときに添い寝
「ハフレ」→寂しいときにハグ
「ビリフレ」→失恋したとき リハビリフレンドの略
「カモフレ」→恋愛はしないけどデートはする。カモフラージュフレンドの略
彼らの中にコンプライアンスが浸透したためか。
(メモここまで)
こんなんでは、わたしの驚きがちっとも伝わらないと思うので、ぜひ、本書をご一読いただければと思います。
『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』(石井光太 新潮社)
前前前世代を生きるわたしと、現現現世代を生きる彼らとの、前提条件が違い過ぎて、意思の疎通のできなさ加減を、嘆くよりも前に、
それでも今、同じ時代を生きているわたしに希望はあるのかないのか。責任はあるのか、あるのだろうなあ。
自分の子育てには、スマホもネット環境もほぼ存在してなかったので、わからないのよ、正直。
実感として、わからない。
少なくとも、子育て中は、1日数時間でも、オフラインにするだけで、飛び抜けて改善されることがきっとたくさんある んだろうなあ。
そしてやはり、子どもとの生活に絵本を取り入れることで、親子ともに、救われる場面はきっとある。全面的な解決策にはならないとしても。気休めだとしても。
どうでもよくはないから、やっぱりわたしは、「絵本で子育て」をお伝えしていきたいです。
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