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この絵本を読むと餃子が食べたくなる『いかりのギョーザ』

我が家では、ときおり「強力粉まつり」を開催します。
皮から餃子を作ります。
娘との共同作業です。
強力粉にお湯とごま油を加えてこねます。皮を広げる人と、包む人と分担して、リズミカルにホットプレートの上に乗せていきます。

つい、口をついて出てきてしまうのが

「プンプン プリプリ プンプン プリプリ プンプン プリプリ プンプン プリプリ プンプン プリプリ」という破裂音です。

これは、この絵本の影響です。

いかりのギョーザ
(苅田澄子作 大島妙子絵 佼成出版社 2006年12月)


こぶたのブブコさんがフライパンを見つけます。

このフライパンは、怒りのパワーで餃子を焼くことができます。
なぜか関西弁です。
ちょっとコワモテです。

怒りのパワーで焼く餃子は、美味しそうです。



(以下引用)
「ふはふは、おいひい!」
あつあつで、かわは ぱりっ。
にくじるが くち いっぱいに じゅわー。
(引用ここまで)




コワモテのフライパンは笑顔になりました。

怒っている人を探して、次々、餃子を焼きます。

「プンプン プリプリ プンプン プリプリ」

餃子を食べると、怒っていた人は幸せな気持ちになります。
怒ってる人でないと、餃子は焼けません。


フライパンは餃子を焼き続けてお疲れ気味です。

「プンプン、ハーハー
プリプリ、ヒーヒー」



怒りの餃子を食べたいのに、怒っている人は誰もいなくなりました。



(以下引用)
「あんたら、
いくらなんでも こきつかいすぎやで。
わしの みにも なってみいや!!」
(引用ここまで)




ついに、フライパン自身が怒ります。

関西弁、難しいけど、開き直って、エセ関西弁で読みます。

裏表紙に、その後のフライパンの姿が描かれています。

うちの方にも来ないかなあ。

しばらく、餃子、焼けるだろうなあ。

この絵本を読むと、餃子が食べたくなるんですよねえ。

「怒り」という感情を、パワーに変換して、誰かを笑顔にするなんて、いいなと思います。

そうよね、「怒り」のエネルギーは強そうよね。

ネガティブイメージの「怒り」という感情をこんなふうに表現されると、なんだか笑っちゃうし、怒りは怒りとして、持っていいよね、とも思います。

この絵本は、苅田澄子さんの初めての絵本作品だそうです。
毎日新聞社の「小さな童話大賞」で入選したそうですよ。




いかりのギョーザ
(苅田澄子作 大島妙子絵 佼成出版社 2006年12月)


うちの餃子が一番美味しい。




インスタグラムでも『いかりのギョーザ』ご紹介しています


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