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11月くらいから、出番が多くなる絵本。それもかなり激し目に『ぶたたぬききつねねこ』
『ぶたたぬききつねねこ』
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)
11月くらいから、出番が激しく多くなる絵本。
12月に入ったら、読むチャンスさえあれば、必ずこの絵本は入れる。
間違いなく盛り上がる最強の1冊。
3歳、4歳、5歳くらいからいけるかな。
うちでは赤ちゃんから読んでいました。
上限は、なし。
70歳代、80歳代、90歳代の方も喜んでくださる。
なんで11月くらいからか、と言えば、実はこの絵本、「クリスマス絵本」なのです。
そうは見えないけど。
クリスマスクリスマスしてない、クリスマス絵本、というのが非常に都合がいい。
サンタクロースは、全世界の大人が共謀している子どものためのファンタジーですよね。
それぞれのご家庭で、ディティールは違うと思うんです。
それを決して壊さないクリスマス絵本、というのが都合がいい理由です。
どんな絵本か。
しりとり絵本、なのです。
こんなふうに始まります。
(以下引用)
おひさま
まど
どあ
(引用ここまで)
ここで、次のページをめくりません。
「あ」
「あ」と言って、待ちます。
すると、最初のうちはキョトンとしているのですが、「あ! しりとり?!」と気づき、「あ」で始まる言葉を言い始めます。
「あ」と言って待っているのが、わたしは好きです。
「あり!」
「ありがとう!」
「アンパンマン!」(終わっちゃう)
「あひる!」
いろんな「あ」が出ますが、いきなり難易度の高い「あ」なので、ちょっとずつ、ヒントを出します。
「5文字です」
「鳥です」
「わたしは、見たことないかも」
「大きいらしい」
「絶滅危惧種らしい」
「あ! 11ぴきのねこに出てた!」
「あほうどり!」
「り」「り」
こんなふうに、すぐにページをめくらずに、次のしりとりを当ててもらいながら読みます。
目の前の人たちが「持っている言葉」がポンポンポンポン出てくるのがおもしろいのです。
わたしが知らない言葉も出てきます。
進み具合は、ヒントを出すタイミングなどで調整します。
ヒントの出し方も、工夫しています。
「職業、かな。『公務員』以外」
「料理を作る」
「こっく!」
「上甲が小学生のときは、教室のこのへんにあった」
「すとーぶ!」
「家にないかも。林間学校で使うかな〜」
「まっち!」
ちょっと難易度の高い言葉を当てられた人には、みんなから「すごい!」と思わず声が洩れてしまいます。
「あほうどり」
「こうのとり」
「うばぐるま」
「とんがりぼうし」
を言い当てた人は
「おおおお〜」と声が上がります。
大人も子どもも巻き込まれ、ついつい、声を出してしまう。
大人げなく、言い当てて、得意げな大人の姿を子どもに見せたい笑
そして最後は
「くりすます」で終わるんです。
最高です。
みんなにっこり。
この絵本には、忘れられないエピソードがあります。
中学生に絵本を読むチャンスがあったとき、わたしはこの絵本を読みました。
一番後ろで、40歳代くらいの男の先生が、怖い顔をして腕を組んで、こちらをじっと見ているのです。
(あれ? 中学生にこの絵本、子どもっぽかった? まずかった? 怒ってる?)とドキマギしていました。
絵本の時間が終わると、その先生が、前のめりにツカツカツカとわたしのところへやってくるのです。
(ヤバイ! 怒られる!)と首をすくめると
「ぼく、その絵本、子どもの頃、読んでもらってました!
おひさままどどああほうどりりんごごりららっぱぱいなっぷるるびーびーだままめめんどり・・・くりすます!!」
と
全文をものすごい早口で暗唱されたのです。
驚きました。
その先生は、子どもの頃のこの絵本を読んでもらった記憶の蓋がパッカ〜〜〜ンと開いたんでしょうね。
どれだけ、好きだったんでしょう。
たわいもないしりとり遊びの絵本、かもしれませんが、ものすごい力を持った絵本。
インスタグラムでも『ぶたたぬききつねねこ』ご紹介しています
『ぶたたぬききつねねこ』
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)
11月くらいから、出番が激しく多くなる絵本。
12月に入ったら、読むチャンスさえあれば、必ずこの絵本は入れる。
間違いなく盛り上がる最強の1冊。
3歳、4歳、5歳くらいからいけるかな。
うちでは赤ちゃんから読んでいました。
上限は、なし。
70歳代、80歳代、90歳代の方も喜んでくださる。
なんで11月くらいからか、と言えば、実はこの絵本、「クリスマス絵本」なのです。
そうは見えないけど。
クリスマスクリスマスしてない、クリスマス絵本、というのが非常に都合がいい。
サンタクロースは、全世界の大人が共謀している子どものためのファンタジーですよね。
それぞれのご家庭で、ディティールは違うと思うんです。
それを決して壊さないクリスマス絵本、というのが都合がいい理由です。
どんな絵本か。
しりとり絵本、なのです。
こんなふうに始まります。
(以下引用)
おひさま
まど
どあ
(引用ここまで)
ここで、次のページをめくりません。
「あ」
「あ」と言って、待ちます。
すると、最初のうちはキョトンとしているのですが、「あ! しりとり?!」と気づき、「あ」で始まる言葉を言い始めます。
「あ」と言って待っているのが、わたしは好きです。
「あり!」
「ありがとう!」
「アンパンマン!」(終わっちゃう)
「あひる!」
いろんな「あ」が出ますが、いきなり難易度の高い「あ」なので、ちょっとずつ、ヒントを出します。
「5文字です」
「鳥です」
「わたしは、見たことないかも」
「大きいらしい」
「絶滅危惧種らしい」
「あ! 11ぴきのねこに出てた!」
「あほうどり!」
「り」「り」
こんなふうに、すぐにページをめくらずに、次のしりとりを当ててもらいながら読みます。
目の前の人たちが「持っている言葉」がポンポンポンポン出てくるのがおもしろいのです。
わたしが知らない言葉も出てきます。
進み具合は、ヒントを出すタイミングなどで調整します。
ヒントの出し方も、工夫しています。
「職業、かな。『公務員』以外」
「料理を作る」
「こっく!」
「上甲が小学生のときは、教室のこのへんにあった」
「すとーぶ!」
「家にないかも。林間学校で使うかな〜」
「まっち!」
ちょっと難易度の高い言葉を当てられた人には、みんなから「すごい!」と思わず声が洩れてしまいます。
「あほうどり」
「こうのとり」
「うばぐるま」
「とんがりぼうし」
を言い当てた人は
「おおおお〜」と声が上がります。
大人も子どもも巻き込まれ、ついつい、声を出してしまう。
大人げなく、言い当てて、得意げな大人の姿を子どもに見せたい笑
そして最後は
「くりすます」で終わるんです。
最高です。
みんなにっこり。
この絵本には、忘れられないエピソードがあります。
中学生に絵本を読むチャンスがあったとき、わたしはこの絵本を読みました。
一番後ろで、40歳代くらいの男の先生が、怖い顔をして腕を組んで、こちらをじっと見ているのです。
(あれ? 中学生にこの絵本、子どもっぽかった? まずかった? 怒ってる?)とドキマギしていました。
絵本の時間が終わると、その先生が、前のめりにツカツカツカとわたしのところへやってくるのです。
(ヤバイ! 怒られる!)と首をすくめると
「ぼく、その絵本、子どもの頃、読んでもらってました!
おひさままどどああほうどりりんごごりららっぱぱいなっぷるるびーびーだままめめんどり・・・くりすます!!」
と
全文をものすごい早口で暗唱されたのです。
驚きました。
その先生は、子どもの頃のこの絵本を読んでもらった記憶の蓋がパッカ〜〜〜ンと開いたんでしょうね。
どれだけ、好きだったんでしょう。
たわいもないしりとり遊びの絵本、かもしれませんが、ものすごい力を持った絵本。
インスタグラムでも『ぶたたぬききつねねこ』ご紹介しています
『ぶたたぬききつねねこ』
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)