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やらかしてる子が出てくる絵本は子どもたちを波立たせる『3びきのくま』 

3びきのくま
(ポール・ガルドン ただひろみ 訳 ほるぷ出版 1975年10月)



どんな話か知っていますか?
知っているような気がするけど、忘れちゃったかしら?

学童保育所で小学生たちに読みました。
彼らも
「知ってるけど、どんな話か忘れちゃった」
「3びきのくまが出てくるんだよね」
と口々に。

表紙を見せたら、
「4ひきいるじゃん!」(ぬいぐるみね)

ちいさなこぐま、ちゅうくらいのくま、でっかいおおぐまの住む家にサイズに合ったお椀、椅子、ベッドがあります。
3の倍数で繰り返されるお話。

お父さん、お母さん、子ども、なのかな。

文字の大きさも、ちいさなこぐまは小さな字、中くらいのくまは中くらいの字、でっかいおおぐまはでっかい字で書かれていますので、声の大きさも変えて読んでいます。

くまは性善説を信じています。
自分たちは悪いことをしたことがないから、悪いことをする人はいない、と。

ところが、そこへやってきたのが、キャンディ。

金色の巻毛に大きなリボン、青い目、前歯がすきっ歯、水色のワンピース。

学童保育所の小学生たちに読んだら、この場面で一斉に
「こわーい!」と叫び声が上がりました。

キャンディは、やってはいけないことを、躊躇なく実行します。

他人の家に(熊の家だけど)勝手に入る。
勝手にお粥を食べる。
勝手に椅子に座る、しかも壊す。
勝手にベッドで寝る。

これをやっちゃいけないと知っている子どもたちは、この場面はシンと聞き入っています。

そこへ、3びきのくまが帰ってきます。

キャンディのやらかしたことを、次々に発見します。
でっかいおおぐま、ちゅうくらいのくま、ちっちゃいこぐまの順に繰り返します。

最後に見つけたのが、ちいさなこぐまのベッドでちゃっかり寝ているキャンディ。

キャンディは、靴を履いたまま、ベッドに寝てたのかしらね。
開いている窓から飛び出して、いちもくさんに逃げていきます。

いったい、キャンディは何者だったのか。

いつも、やっちゃダメと言われていることを、絵本の中の人は傍若無人に振る舞う人が登場するとハッとする感じが面白いなあと思います。

人を傷つけるようなこと言っちゃいけません、
そういうこと言っちゃうんだ!
言っちゃいけないんだよ、そういうことは。

やらかしてる子が出てくる絵本は、子どもたちを波立たせる。
やっていいの、それ。
言っていいの、それ。





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