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絵本セラピスト協会セミナールームにて絵本セラピー 〜音とことば〜
2025年10月29日は、絵本セラピスト協会のセミナールームをお借りして、絵本セラピーと絵本講座を自主開催しました。

山梨、千葉各地、はるばる大阪からもご参加ありがとうございました。
絵本セラピーのテーマは、ソッコー申し込んでくれた 山梨のひーちゃんのリクエストにより「音とことば」にしました。
音楽を生業にしているひーちゃんはこんなメッセージをくれました。
「『音楽を言葉のように表現したい』っていうのは私の一生涯の夢のまた夢でありながらまだ実は全然諦めてなかったりしてます。」
音とことば。
考えるまでもなく、絵本を読んでいるわたしが、いつも、大切にしたいことでした。
絵本そのものに、「ことば」はあるけど「音」はない。
絵本にあることばは、読む人が口から出して「音」になる。
絵本の「音」は読む人次第。
読む人によって、絵本は違うものになる。
なぜなら、放つ音が違うから。
ことばってなんだろう?
最近読んだこの本。
『ケアと編集』(白石正明 岩波書店 2025年4月)
統合失調症や依存症の人たちにとっての「ことば」「話す」についてこんな文章がありました。
語彙と文法を共有しているから成り立つ最低限のコミュニティ。
わたしの場合は、「にほんご」のみ。
「にほんご」って面白い。
柔軟だ。
遊べる。
みんなで、ことばを遊んでみたい。
ことば以外でもコミュニケーションを取ろうとすることはできる。
相手の言いたいことを知りたいと思う。
赤ちゃんとのやりとりはことばに頼らない。
ことば以外の音でも、コミュニケーションは可能だ。
誤解されたくない。
ちゃんと理解されたい。
ちゃんとしたことばを使いたい。
とは言え、同じ「ことば」をどう受け止めるかは人によって違う。
それでも、どうにかしたいとあがく。
正しい答えが見つかるわけではないけれど、ことばと音でコミュニケーションをとる時間にしたい。
ことばと音を考えてみる時間にしたい。

「音とことば」というテーマでわたしがあれこれ考えて、選んで、読んだ絵本について、書いておきます。
いつもように書誌情報は明らかにしません。
わかる人にはわかっちゃうと思います。
2時間で7冊の絵本を読みました。
1冊目。
オムライスを作るオノマトペ。
材料、手順を予測してもらいながら読むと、3歳くらいから80歳代くらいまで盛り上がる絵本。
2冊目。
赤ちゃん絵本。
太鼓をたたく喜び。野生的な。
3冊目。
静寂と音。
生と死。
動物と人。
初めて出会うオノマトペにあふれている。
重くて長くて難しくてなかなか読む場を見つけられないでいる絵本。
でも、読みたい絵本。
何回も何回も、家で読む練習しました。
作者が読んでくれた音声を思い出しながら。
4冊目。
ナンセンス絵本。
トランス状態になるような繰り返し。
印象に残る音。
5冊目。
ことば遊びの絵本。
『ことばのこばこ』(和田誠 瑞雲舎)。
読んだあと、自分の名前でやってみる。
事前に準備していたわたしの事例のお粗末なこと。
ご参加の皆さんのハイクオリティな出来栄えったら。
6冊目。
「ふんが」でのコミュニケーション。
言葉に頼らないコミュニケーション。
実際にやってみる。
7冊目。
音とことばの根源的な、起源的な、意味を力強く、言い切る絵本。

一部抜粋で感想をご紹介します。
あゆちゃんより。
かなり、無茶振りの多い(笑)セラピーで、頭も心も色々動かしましたが、その無茶振りが、本当に無理な無茶振りでなくて、絶妙な塩梅だったから
楽しんでできちゃいましたw
2冊目と4冊目。
どちらも、わたしは読む側でなんども読んでいますが、
案外無反応なことも多く(笑)
「これ、楽しいかしら?」
と不安になることが、何度かあったんです。
だけど、読んでもらう側で聞いてみて
音の楽しさ、繰り返しの可笑しさ
絵の躍動感や、とんでいく宇宙船のへんてこ感
昨日のとんちゃんに読んでもらって
あー、やっぱり面白い
(面白くて、呆気にとられちゃうのかも!?)
と感じられました。
やってみたい楽器を改めて考えたり
ほかの方のお話を聞いて、なるほど!!
と目から鱗だったり
わたしの中の忘れられない音
なんて、今まで考えたことなかったけれど
思い出そうとすると
子どもの頃にみたCMの音ばっかり思い出して可笑しかったり(まだ歌える!!)
人生においては、きっと大したことのないことをあーだこーだと考えながら
面白がれるのが、(それが時には人生の夢に繋がったり、時に、いつの間にか生き方にも通じていったり!)
絵本セラピーの醍醐味だなぁと思いました。
3冊目を、よんでいただいて
改めて、人の声で聞くことで
自分で読むのとはまた違う感覚を味わいました。よかった。
(こんなにも、音が際立って聞こえる絵本だと、改めて感じました。)
6冊目
めちゃくちゃ、笑いました。
でも、楽しいだけではなくてとんちゃんの話をききながら、あぁ、この話をママたちにも伝えたい!!と思いました。
この絵本、買います(笑)
『ことばのこばこ』
娘が、大好きだった絵本です。
なんども、一緒に読みました。
懐かしかったです。
これを、読み聞かせしちゃうとんちゃんの大胆さ!!
さすがです。
言葉って、
日本語って、すっごく面白い
そして、美しいですね
言葉って、たとえば電子音で音声として
言葉を流したとしたら
ただの音だけど
人の声で伝えることで
心が伝わる
気持ちを伝えるには
言葉は必要で
その言葉に気持ちをのせることで
コミュニケーションが生まれたり
通じ合ったりする
もちろん
言葉だけでは
伝えきれないこともあるけれど
かわりに
たとえば
心臓の鼓動だったり
拍手だったり
ため息だったり
いろんな音が
気持ちを代弁してくれたりもする
いろんな音があるけど
人の出す『音』
は、特別なものだなぁと思いました。
音と言葉、すごくいいテーマでした
自分のための、いい時間を過ごしました。

ふーちゃんより。
覚えていることは、とにかく楽しかったということです。
ふんが語や自分の名前の頭の文字で言葉を紡いだり、やったことのないことをして、味わったことのない可笑しさがこみ上げて来て、とにかく笑いました。
そうかと思えば、とんちゃんの読み聞かせで、命をつなぐ音を見つけたように思い、世界が広がる感覚を味わったりもしました。
深いところで心を震わす音が響いているような感覚がありました。
自分が持っていても、読み聞かせに持って行ったことのなかった3冊目。
とんちゃんの読み聞かせの中で発せられる鳴き声が本当に素晴らしかったです。
鹿と人間の生活が音で生き生きと浮かびあがりました。
特に牡鹿の声で、ハッとして他の感想が飛んでしまうほど、驚きました。
ホーミーのように不思議な周波数を持っている音で、ブルブルした振幅のある親しみのある音。
命の周波数がダイレクトに心に来るような音だと思いました。
神沢利子さんの読み聞かせを何度も聞いたという、とんちゃんだから出せる音なんだと分かりました。
聞けたことに感謝しかありません。
感想をシェアするのにも熱が入りました。
今年、初めてイノシシの肉を食べました。
猟師のちかちゃんがさばいた肉です。
私の血と肉になりました。
私には、音とことば-命でした。

ありがとうございました。
むちゃぶりが多めだったかもしれません。
が、事前に準備してあったのか、と疑うくらい、皆さん食らいついてきてくれました。
楽しかったです。

出張します。
お気軽にお声かけください。
【メニュー】おとなのための絵本セラピー(参加型絵本講座)絵本は子どもだけのもの?

山梨、千葉各地、はるばる大阪からもご参加ありがとうございました。
絵本セラピーのテーマは、ソッコー申し込んでくれた 山梨のひーちゃんのリクエストにより「音とことば」にしました。
音楽を生業にしているひーちゃんはこんなメッセージをくれました。
「『音楽を言葉のように表現したい』っていうのは私の一生涯の夢のまた夢でありながらまだ実は全然諦めてなかったりしてます。」
音とことば。
考えるまでもなく、絵本を読んでいるわたしが、いつも、大切にしたいことでした。
絵本そのものに、「ことば」はあるけど「音」はない。
絵本にあることばは、読む人が口から出して「音」になる。
絵本の「音」は読む人次第。
読む人によって、絵本は違うものになる。
なぜなら、放つ音が違うから。
ことばってなんだろう?
最近読んだこの本。
『ケアと編集』(白石正明 岩波書店 2025年4月)
統合失調症や依存症の人たちにとっての「ことば」「話す」についてこんな文章がありました。
(以下引用)
「話す」ためには他者に通じる言葉が要る。言葉は他者と語彙と文法を共有している。つまり言葉を話しているという時点で、他者とのあいだにすでにして最低限のコミュニティが成り立っているのである。
(引用ここまで)
語彙と文法を共有しているから成り立つ最低限のコミュニティ。
わたしの場合は、「にほんご」のみ。
「にほんご」って面白い。
柔軟だ。
遊べる。
みんなで、ことばを遊んでみたい。
ことば以外でもコミュニケーションを取ろうとすることはできる。
相手の言いたいことを知りたいと思う。
赤ちゃんとのやりとりはことばに頼らない。
ことば以外の音でも、コミュニケーションは可能だ。
誤解されたくない。
ちゃんと理解されたい。
ちゃんとしたことばを使いたい。
とは言え、同じ「ことば」をどう受け止めるかは人によって違う。
それでも、どうにかしたいとあがく。
正しい答えが見つかるわけではないけれど、ことばと音でコミュニケーションをとる時間にしたい。
ことばと音を考えてみる時間にしたい。

「音とことば」というテーマでわたしがあれこれ考えて、選んで、読んだ絵本について、書いておきます。
いつもように書誌情報は明らかにしません。
わかる人にはわかっちゃうと思います。
2時間で7冊の絵本を読みました。
1冊目。
オムライスを作るオノマトペ。
材料、手順を予測してもらいながら読むと、3歳くらいから80歳代くらいまで盛り上がる絵本。
2冊目。
赤ちゃん絵本。
太鼓をたたく喜び。野生的な。
3冊目。
静寂と音。
生と死。
動物と人。
初めて出会うオノマトペにあふれている。
重くて長くて難しくてなかなか読む場を見つけられないでいる絵本。
でも、読みたい絵本。
何回も何回も、家で読む練習しました。
作者が読んでくれた音声を思い出しながら。
4冊目。
ナンセンス絵本。
トランス状態になるような繰り返し。
印象に残る音。
5冊目。
ことば遊びの絵本。
『ことばのこばこ』(和田誠 瑞雲舎)。
読んだあと、自分の名前でやってみる。
事前に準備していたわたしの事例のお粗末なこと。
ご参加の皆さんのハイクオリティな出来栄えったら。
6冊目。
「ふんが」でのコミュニケーション。
言葉に頼らないコミュニケーション。
実際にやってみる。
7冊目。
音とことばの根源的な、起源的な、意味を力強く、言い切る絵本。

一部抜粋で感想をご紹介します。
あゆちゃんより。
かなり、無茶振りの多い(笑)セラピーで、頭も心も色々動かしましたが、その無茶振りが、本当に無理な無茶振りでなくて、絶妙な塩梅だったから
楽しんでできちゃいましたw
2冊目と4冊目。
どちらも、わたしは読む側でなんども読んでいますが、
案外無反応なことも多く(笑)
「これ、楽しいかしら?」
と不安になることが、何度かあったんです。
だけど、読んでもらう側で聞いてみて
音の楽しさ、繰り返しの可笑しさ
絵の躍動感や、とんでいく宇宙船のへんてこ感
昨日のとんちゃんに読んでもらって
あー、やっぱり面白い
(面白くて、呆気にとられちゃうのかも!?)
と感じられました。
やってみたい楽器を改めて考えたり
ほかの方のお話を聞いて、なるほど!!
と目から鱗だったり
わたしの中の忘れられない音
なんて、今まで考えたことなかったけれど
思い出そうとすると
子どもの頃にみたCMの音ばっかり思い出して可笑しかったり(まだ歌える!!)
人生においては、きっと大したことのないことをあーだこーだと考えながら
面白がれるのが、(それが時には人生の夢に繋がったり、時に、いつの間にか生き方にも通じていったり!)
絵本セラピーの醍醐味だなぁと思いました。
3冊目を、よんでいただいて
改めて、人の声で聞くことで
自分で読むのとはまた違う感覚を味わいました。よかった。
(こんなにも、音が際立って聞こえる絵本だと、改めて感じました。)
6冊目
めちゃくちゃ、笑いました。
でも、楽しいだけではなくてとんちゃんの話をききながら、あぁ、この話をママたちにも伝えたい!!と思いました。
この絵本、買います(笑)
『ことばのこばこ』
娘が、大好きだった絵本です。
なんども、一緒に読みました。
懐かしかったです。
これを、読み聞かせしちゃうとんちゃんの大胆さ!!
さすがです。
言葉って、
日本語って、すっごく面白い
そして、美しいですね
言葉って、たとえば電子音で音声として
言葉を流したとしたら
ただの音だけど
人の声で伝えることで
心が伝わる
気持ちを伝えるには
言葉は必要で
その言葉に気持ちをのせることで
コミュニケーションが生まれたり
通じ合ったりする
もちろん
言葉だけでは
伝えきれないこともあるけれど
かわりに
たとえば
心臓の鼓動だったり
拍手だったり
ため息だったり
いろんな音が
気持ちを代弁してくれたりもする
いろんな音があるけど
人の出す『音』
は、特別なものだなぁと思いました。
音と言葉、すごくいいテーマでした
自分のための、いい時間を過ごしました。

ふーちゃんより。
覚えていることは、とにかく楽しかったということです。
ふんが語や自分の名前の頭の文字で言葉を紡いだり、やったことのないことをして、味わったことのない可笑しさがこみ上げて来て、とにかく笑いました。
そうかと思えば、とんちゃんの読み聞かせで、命をつなぐ音を見つけたように思い、世界が広がる感覚を味わったりもしました。
深いところで心を震わす音が響いているような感覚がありました。
自分が持っていても、読み聞かせに持って行ったことのなかった3冊目。
とんちゃんの読み聞かせの中で発せられる鳴き声が本当に素晴らしかったです。
鹿と人間の生活が音で生き生きと浮かびあがりました。
特に牡鹿の声で、ハッとして他の感想が飛んでしまうほど、驚きました。
ホーミーのように不思議な周波数を持っている音で、ブルブルした振幅のある親しみのある音。
命の周波数がダイレクトに心に来るような音だと思いました。
神沢利子さんの読み聞かせを何度も聞いたという、とんちゃんだから出せる音なんだと分かりました。
聞けたことに感謝しかありません。
感想をシェアするのにも熱が入りました。
今年、初めてイノシシの肉を食べました。
猟師のちかちゃんがさばいた肉です。
私の血と肉になりました。
私には、音とことば-命でした。

ありがとうございました。
むちゃぶりが多めだったかもしれません。
が、事前に準備してあったのか、と疑うくらい、皆さん食らいついてきてくれました。
楽しかったです。

出張します。
お気軽にお声かけください。
【メニュー】おとなのための絵本セラピー(参加型絵本講座)絵本は子どもだけのもの?

