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全方位に絶対おすすめのクリスマス絵本2冊
おすすめクリスマス絵本を紹介します。
その前に、クリスマス絵本について、考えていることを3つ書きます。
1つ目。
読み聞かせボランティアの選書について。
クリスマスが近づいたからとクリスマス絵本を探して読む、クリスマスだけじゃないんですが、その季節やイベントにとらわれすぎる必要はないじゃないかなと。
本当に読みたい絵本なら、ズレると残念だからドンピシャの時期に読めたらいい。
巷では、クリスマスクリスマスクリスマス一色になっているのならば、絵本の時間はクリスマス絵本にとらわれ過ぎなくてもいいのでは。
そんな読み聞かせボランティアの人がいてもいいのでは。
「とりあえずクリスマス絵本読んどけ」みたいな選書なんだとしたら。
2つ目。
クリスマス絵本を選ぶときは、慎重に。
サンタクロースの存在は、世界中の大人が共謀してる平和で壮大なファンタジーじゃないですか。
ただ、サンタクロースのディティールは、各家庭によって違うんじゃないかなと。
その絵本は、サンタクロースを安易にキャラクター化して、そのファンタジーのディティールをぶち壊してないだろうか?
それを安易に読み聞かせボランティアが読んでしまうことの残念さ。
サンタクロースの存在を真剣に信じていた 元子どものわたしがひょっこり顔を出してツッコむ。そんなサンタクロース?!
3つ目。
クリスマスプレゼントに絵本をプレゼントするなら、クリスマス絵本以外で。
クリスマスに貰ったとしたら、すぐにお正月がやってきて季節外れ感。
もしも、すでにたくさん絵本を持っているご家庭ならいいんですが、クリスマスにしか絵本を買わない、のならば、ロングセラー絵本、ミリオンセラー絵本から選んで欲しい。いつでも読めるから。
もしも、クリスマス絵本をクリスマスプレゼントするなら、ちょっと早めに渡して、クリスマス気分を長めに楽しめたらいいな。
以上、めんどくさいことを考えているわたしが激推しする厳選クリスマス絵本を2冊ご紹介します。
まずはこちらを激推し。
『もみのき そのみを かざりなさい』
(五味太郎 アノニマスタジオ 2020年10月31日)

語尾がいい。
「〜なさい」
絵本にあまり使われない語尾。
これが繰り返される。
見開きの左側はグレーの紙。
右側にポストカード大の絵。周りは白い余白。
言葉は
「ふね とびなさい」
「さめ わすれなさい」
「にわとり かえりみなさい」
組み合わせがちょっとズレてておかしいのだけど、「〜なさい」と厳かに命令される。
「ねこ いいかげんにしなさい」
では堪えきれずにクスッと笑ってしまう。
淡々と繰り返される指示命令。
そしてラスト、なぜかグッとこみ上げて泣きそうになってしまう。
ああ、本来、クリスマスというのはこんなふうに静かで厳かで、敬虔な気持ちになるものだった。
全人類が願っているのはこのことだった、と気付かされる。
ところがなぜか、この絵本を子どもたちに読むと爆笑の渦になるのです。
何がそんなにおかしいのか、いまだ謎。
ぜひ、手に入れて読んでみてほしい。
1981年にリブロポートで出版され、2000年に文化出版局、その後、2020年にアノニマ・スタジオで復刊された絵本です。
この絵本は、五味太郎さんがクリスマスのポストカードを描いて、ピンナップしていたとき、言葉が降りてきたそう。
大人にも子どもにもプレゼントしたい1冊。
2冊目。
そうは見えないのですが、実は「クリスマス絵本」です。
上甲が読み聞かせボランティアでヘビロテしてる絵本です。
300回くらい読んでるかも。
『ぶたたぬききつねねこ』
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)

「おひさま まど どあ」
と始まります。
そうです、しりとり遊びです。
ページをめくらず、「あ」と言いますと、ピンときた人が「あ」で始まる言葉を言い始めます。
なかなか当たりません。
ヒントを出します。
「鳥です」
「5文字です」
しばらくすると意気揚々と大声で
「あほうどり!」と答えてくれる人がいるかもしれません。
すぐにページをめくりません。
「り」
「『り』と言えば?」
「りんご!」
こんなふうに、しりとりの言葉を当てっこ遊びしながら読みます。
ものすごーく盛り上がります。
どこがクリスマス絵本なのか?
ラスト
「くりすます」で終わるんです。
みんな、「あー」と満足げ。
あるとき、中学校の文化祭のミニ講座で、20人くらいの生徒たちにこの絵本を大盛り上がりで読みました。
読み終わったら、後ろに立っていた30歳代くらいの男の先生が、前傾姿勢でツカツカツカってわたしのところへやってくるので(え? なんかクレーム?)とと身構えました。
その先生はまくし立てました。
「ぼく! 子どもの頃、その絵本、読んでもらってました!
おひさままどどああほうどりりんごごりららっぱぱいなっぷるるびーびーだままめめんどり(中略)とんがりぼうししろくままくくりすます!!!!!」
モーレツな勢いで最初から最後まで全てを暗唱したんです。
その先生の中に、この絵本の言葉がひっそりと生き続けていたんでしょうか。ぶわ〜〜〜〜っと湧き出してきた。忘れられません。
お家で親子で読むにも、きっといい絵本です。
我が子たちには、クリスマスに関係なく「読んで」と言われたらいつでも読んでました。
この2冊をクリスマス絵本として、激しくおすすめします。
11月くらいから、出番が多くなる絵本。それもかなり激し目に『ぶたたぬききつねねこ』
12月 小学6年生に読み聞かせ 朝の15分で読んだ絵本3冊
中学生に絵本 13歳の月曜日に朝にこんな10分を過ごすのも たまにはいい
その前に、クリスマス絵本について、考えていることを3つ書きます。
1つ目。
読み聞かせボランティアの選書について。
クリスマスが近づいたからとクリスマス絵本を探して読む、クリスマスだけじゃないんですが、その季節やイベントにとらわれすぎる必要はないじゃないかなと。
本当に読みたい絵本なら、ズレると残念だからドンピシャの時期に読めたらいい。
巷では、クリスマスクリスマスクリスマス一色になっているのならば、絵本の時間はクリスマス絵本にとらわれ過ぎなくてもいいのでは。
そんな読み聞かせボランティアの人がいてもいいのでは。
「とりあえずクリスマス絵本読んどけ」みたいな選書なんだとしたら。
2つ目。
クリスマス絵本を選ぶときは、慎重に。
サンタクロースの存在は、世界中の大人が共謀してる平和で壮大なファンタジーじゃないですか。
ただ、サンタクロースのディティールは、各家庭によって違うんじゃないかなと。
その絵本は、サンタクロースを安易にキャラクター化して、そのファンタジーのディティールをぶち壊してないだろうか?
それを安易に読み聞かせボランティアが読んでしまうことの残念さ。
サンタクロースの存在を真剣に信じていた 元子どものわたしがひょっこり顔を出してツッコむ。そんなサンタクロース?!
3つ目。
クリスマスプレゼントに絵本をプレゼントするなら、クリスマス絵本以外で。
クリスマスに貰ったとしたら、すぐにお正月がやってきて季節外れ感。
もしも、すでにたくさん絵本を持っているご家庭ならいいんですが、クリスマスにしか絵本を買わない、のならば、ロングセラー絵本、ミリオンセラー絵本から選んで欲しい。いつでも読めるから。
もしも、クリスマス絵本をクリスマスプレゼントするなら、ちょっと早めに渡して、クリスマス気分を長めに楽しめたらいいな。
以上、めんどくさいことを考えているわたしが激推しする厳選クリスマス絵本を2冊ご紹介します。
まずはこちらを激推し。
『もみのき そのみを かざりなさい』
(五味太郎 アノニマスタジオ 2020年10月31日)

語尾がいい。
「〜なさい」
絵本にあまり使われない語尾。
これが繰り返される。
見開きの左側はグレーの紙。
右側にポストカード大の絵。周りは白い余白。
言葉は
「ふね とびなさい」
「さめ わすれなさい」
「にわとり かえりみなさい」
組み合わせがちょっとズレてておかしいのだけど、「〜なさい」と厳かに命令される。
「ねこ いいかげんにしなさい」
では堪えきれずにクスッと笑ってしまう。
淡々と繰り返される指示命令。
そしてラスト、なぜかグッとこみ上げて泣きそうになってしまう。
ああ、本来、クリスマスというのはこんなふうに静かで厳かで、敬虔な気持ちになるものだった。
全人類が願っているのはこのことだった、と気付かされる。
ところがなぜか、この絵本を子どもたちに読むと爆笑の渦になるのです。
何がそんなにおかしいのか、いまだ謎。
ぜひ、手に入れて読んでみてほしい。
1981年にリブロポートで出版され、2000年に文化出版局、その後、2020年にアノニマ・スタジオで復刊された絵本です。
この絵本は、五味太郎さんがクリスマスのポストカードを描いて、ピンナップしていたとき、言葉が降りてきたそう。
大人にも子どもにもプレゼントしたい1冊。
2冊目。
そうは見えないのですが、実は「クリスマス絵本」です。
上甲が読み聞かせボランティアでヘビロテしてる絵本です。
300回くらい読んでるかも。
『ぶたたぬききつねねこ』
(馬場のぼる こぐま社 1978年12月)

「おひさま まど どあ」
と始まります。
そうです、しりとり遊びです。
ページをめくらず、「あ」と言いますと、ピンときた人が「あ」で始まる言葉を言い始めます。
なかなか当たりません。
ヒントを出します。
「鳥です」
「5文字です」
しばらくすると意気揚々と大声で
「あほうどり!」と答えてくれる人がいるかもしれません。
すぐにページをめくりません。
「り」
「『り』と言えば?」
「りんご!」
こんなふうに、しりとりの言葉を当てっこ遊びしながら読みます。
ものすごーく盛り上がります。
どこがクリスマス絵本なのか?
ラスト
「くりすます」で終わるんです。
みんな、「あー」と満足げ。
あるとき、中学校の文化祭のミニ講座で、20人くらいの生徒たちにこの絵本を大盛り上がりで読みました。
読み終わったら、後ろに立っていた30歳代くらいの男の先生が、前傾姿勢でツカツカツカってわたしのところへやってくるので(え? なんかクレーム?)とと身構えました。
その先生はまくし立てました。
「ぼく! 子どもの頃、その絵本、読んでもらってました!
おひさままどどああほうどりりんごごりららっぱぱいなっぷるるびーびーだままめめんどり(中略)とんがりぼうししろくままくくりすます!!!!!」
モーレツな勢いで最初から最後まで全てを暗唱したんです。
その先生の中に、この絵本の言葉がひっそりと生き続けていたんでしょうか。ぶわ〜〜〜〜っと湧き出してきた。忘れられません。
お家で親子で読むにも、きっといい絵本です。
我が子たちには、クリスマスに関係なく「読んで」と言われたらいつでも読んでました。
この2冊をクリスマス絵本として、激しくおすすめします。
11月くらいから、出番が多くなる絵本。それもかなり激し目に『ぶたたぬききつねねこ』
12月 小学6年生に読み聞かせ 朝の15分で読んだ絵本3冊
中学生に絵本 13歳の月曜日に朝にこんな10分を過ごすのも たまにはいい

