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(ややこしいあれこれを抱えているかもしれない)中学1年生に朝の読み聞かせ
2024年3月に中学1年生に朝の読み聞かせの時間をいただきました。
仲間とともに「中学生に絵本を読みたい」と訴え続けて10年。
やっと実現したのでした。
今回で3回目です。
1回目↓
中学校で朝の絵本の読み聞かせ(初)
2回目↓
中学2年生に朝の読み聞かせ
いただいている時間は10分です。
1年生は3クラスあって、わたしがお邪魔するA組は「いちばん元気なクラス」とのことでした。
机を後ろに下げて、床に自由に座って、準備万端で待っててくれました。
校長先生をはじめ、担任を受け持っていない先生方もたくさん見学してくれました。
わたしは、念のため3冊持参して、そのうちの2冊を読みました。
なんの絵本を読んだか、発表したいと思いますw
どれから読もうか、どの順番で読むか、は、みんなの前に行ってみてから決めました。
「元気なクラス」と聞いていたけど、きっと「ちゃんと聞くように」とか事前に指導されているのかな、
静かに聞こうとしてくれている感じだったので、
(じゃあ、こっちから積極的に絡んでいこう)と思って、この絵本から読みました。
『りんごりらっぱ』(あべけんじ 福音館書店)
しりとりの絵本なのですが、次のしりとりの絵が隅っこにチラ見えしてるので、それを中学生に当ててもらいながら読みました。
わたしが「りんごりら」っと読んで、待ちながら、うながすと
つい、
「っぱ」と言ってしまう男子生徒。
可愛いよねえ。
やっぱり難しかったのが、あれ。「ま」
「マントヒヒ!」
「まくら!」「細すぎるよ!」
いろいろ、ヒントを出してみました。
「家庭科の授業はありますか?」「お裁縫道具、持ってますか? お裁縫セットの中にある・・・」
「わかった! まちばり!」
「惜しい!」「みんなは、カタカナで言うかも」
「先生ならわかるかも」(先生、近寄って見るけど、わからない)
使い方を身振りで示すと
「わかった! まきじゃく!!」
「く」
「くじら!」
「くじゃく!」
当てた子には、素直に「すげー!」と感嘆の声をあげてしまう生徒たち。
しりとりが一周してぐるっと輪になるラストは、思わず笑いと拍手が起きる。
やっぱり、いいよね〜この絵本。
ハードカバーになって買えるようになったから、嬉しいです。
「じゃあ、問題です。
上甲は、2024年になって、何冊絵本を買ったでしょう?」
「30冊!」
「2024冊!」
こんなどうでもいい問題に、答えてくれる中学1年生(笑)
(何冊買ったんだろ?)(問題を出した本人が答えを知らない)
「上甲が、最近買った絵本を読みたいと思います」
「ちなみに、みんなはリアルに象を見たことがありますか?」
「ある!」
「どこで見た?」
「動物園!」「上野!」「サファリパーク!」
「あのね。実は、小田原にも象がいたの、知ってる?」
「へー」
「小田原城に象がいたのよ、ね。先生知ってますか?」
「知ってます、知ってます、見たことあります」
「梅子っていう象がいたんですよ」
「へー」
「じゃあ、この絵本を読みたいと思います」
『ぞうのはなのあなは、どこまでつづいているの?』(中山信一 え 高岡昌江 文 あすなろ書房)
この絵本も最近、気に入ってあちこちで読んでいます。
(邪道かもだけど)間にちょっと話を入れながら、読んでいます。
「象は鼻の穴にどのくらい水をためられるでしょう」
「30リットル!」「3リットル!」
「もし、3リットルだったとしたら、ペットボトルで何本くらい?」
「1.5リットルので2本!」
「500mlのペットボトルで6本!」
答えは、この絵本に書いてあるんですけどね。
(以下引用)
「いちどに8リットルくらい、
2つのはなのあなに
ためられるんだって。」
(引用ここまで)
「おおおお〜」と どよめきがおきますよね。
象は、必ず鼻を使って飲んだり食べたりするんだけど、唯一、直接口を使うものがあります。
「なんでしょう?」
これも、次のページに答えが書いてあるんだけど、めくる前に聞いてみました。
「雨?」「涙?」「唾液?」
答えは出なかったです。
後で、廊下で聞いていてくれた校長先生が
「ぼく、すぐにわかりましたよ」と教えてくれました。
答えは絵本を読んでみてください。
わたしはこの場面、好きです。
ラストも好きです。
途中でチャイムが鳴ったので、
「先生、もう、終わりですよね」と聞いたら、身を乗り出していた先生が
「大丈夫です! 読んでください」と。
と言うわけで、2冊の絵本を中学1年生に読んできました。
中学生、表面的にはわからない、ややこしいあれこれを抱えているかもしれません。
理解されず、理解できず、モヤモヤしていることがあるかもしれません。
全く自分とは違うように見えて、実はすごく似てるってこともあるかもしれないし。
(象の鼻と、ヒトの鼻の構造は似ているんだよね)
せめて朝の絵本の時間くらい、ホッとしたり、笑ったり、「へー」「ほー」が生まれるような時間になったらいいなと思って絵本を選び、読みました。
中学生に朝の読み聞かせ、なかなか理解されづらかったけど、10年かけて、やっと突破口が開きました。
先生方が「中学生に絵本、いいね」と感じてくれていたらいいなあと思います。
残念なのは、3年生が卒業しちゃったこと。
3年生に、読みたかったな。
本当は、10分じゃなくて、1コマ欲しい。
↓
中学生に絵本の授業をさせてください。
https://osekkainaobasan.com/2023/05/29/junior_high_school_ehon
仲間とともに「中学生に絵本を読みたい」と訴え続けて10年。
やっと実現したのでした。
今回で3回目です。
1回目↓
中学校で朝の絵本の読み聞かせ(初)
2回目↓
中学2年生に朝の読み聞かせ
いただいている時間は10分です。
1年生は3クラスあって、わたしがお邪魔するA組は「いちばん元気なクラス」とのことでした。
机を後ろに下げて、床に自由に座って、準備万端で待っててくれました。
校長先生をはじめ、担任を受け持っていない先生方もたくさん見学してくれました。
わたしは、念のため3冊持参して、そのうちの2冊を読みました。
なんの絵本を読んだか、発表したいと思いますw
どれから読もうか、どの順番で読むか、は、みんなの前に行ってみてから決めました。
「元気なクラス」と聞いていたけど、きっと「ちゃんと聞くように」とか事前に指導されているのかな、
静かに聞こうとしてくれている感じだったので、
(じゃあ、こっちから積極的に絡んでいこう)と思って、この絵本から読みました。
『りんごりらっぱ』(あべけんじ 福音館書店)
しりとりの絵本なのですが、次のしりとりの絵が隅っこにチラ見えしてるので、それを中学生に当ててもらいながら読みました。
わたしが「りんごりら」っと読んで、待ちながら、うながすと
つい、
「っぱ」と言ってしまう男子生徒。
可愛いよねえ。
やっぱり難しかったのが、あれ。「ま」
「マントヒヒ!」
「まくら!」「細すぎるよ!」
いろいろ、ヒントを出してみました。
「家庭科の授業はありますか?」「お裁縫道具、持ってますか? お裁縫セットの中にある・・・」
「わかった! まちばり!」
「惜しい!」「みんなは、カタカナで言うかも」
「先生ならわかるかも」(先生、近寄って見るけど、わからない)
使い方を身振りで示すと
「わかった! まきじゃく!!」
「く」
「くじら!」
「くじゃく!」
当てた子には、素直に「すげー!」と感嘆の声をあげてしまう生徒たち。
しりとりが一周してぐるっと輪になるラストは、思わず笑いと拍手が起きる。
やっぱり、いいよね〜この絵本。
ハードカバーになって買えるようになったから、嬉しいです。
「じゃあ、問題です。
上甲は、2024年になって、何冊絵本を買ったでしょう?」
「30冊!」
「2024冊!」
こんなどうでもいい問題に、答えてくれる中学1年生(笑)
(何冊買ったんだろ?)(問題を出した本人が答えを知らない)
「上甲が、最近買った絵本を読みたいと思います」
「ちなみに、みんなはリアルに象を見たことがありますか?」
「ある!」
「どこで見た?」
「動物園!」「上野!」「サファリパーク!」
「あのね。実は、小田原にも象がいたの、知ってる?」
「へー」
「小田原城に象がいたのよ、ね。先生知ってますか?」
「知ってます、知ってます、見たことあります」
「梅子っていう象がいたんですよ」
「へー」
「じゃあ、この絵本を読みたいと思います」
『ぞうのはなのあなは、どこまでつづいているの?』(中山信一 え 高岡昌江 文 あすなろ書房)
この絵本も最近、気に入ってあちこちで読んでいます。
(邪道かもだけど)間にちょっと話を入れながら、読んでいます。
「象は鼻の穴にどのくらい水をためられるでしょう」
「30リットル!」「3リットル!」
「もし、3リットルだったとしたら、ペットボトルで何本くらい?」
「1.5リットルので2本!」
「500mlのペットボトルで6本!」
答えは、この絵本に書いてあるんですけどね。
(以下引用)
「いちどに8リットルくらい、
2つのはなのあなに
ためられるんだって。」
(引用ここまで)
「おおおお〜」と どよめきがおきますよね。
象は、必ず鼻を使って飲んだり食べたりするんだけど、唯一、直接口を使うものがあります。
「なんでしょう?」
これも、次のページに答えが書いてあるんだけど、めくる前に聞いてみました。
「雨?」「涙?」「唾液?」
答えは出なかったです。
後で、廊下で聞いていてくれた校長先生が
「ぼく、すぐにわかりましたよ」と教えてくれました。
答えは絵本を読んでみてください。
わたしはこの場面、好きです。
ラストも好きです。
途中でチャイムが鳴ったので、
「先生、もう、終わりですよね」と聞いたら、身を乗り出していた先生が
「大丈夫です! 読んでください」と。
と言うわけで、2冊の絵本を中学1年生に読んできました。
中学生、表面的にはわからない、ややこしいあれこれを抱えているかもしれません。
理解されず、理解できず、モヤモヤしていることがあるかもしれません。
全く自分とは違うように見えて、実はすごく似てるってこともあるかもしれないし。
(象の鼻と、ヒトの鼻の構造は似ているんだよね)
せめて朝の絵本の時間くらい、ホッとしたり、笑ったり、「へー」「ほー」が生まれるような時間になったらいいなと思って絵本を選び、読みました。
中学生に朝の読み聞かせ、なかなか理解されづらかったけど、10年かけて、やっと突破口が開きました。
先生方が「中学生に絵本、いいね」と感じてくれていたらいいなあと思います。
残念なのは、3年生が卒業しちゃったこと。
3年生に、読みたかったな。
本当は、10分じゃなくて、1コマ欲しい。
↓
中学生に絵本の授業をさせてください。
https://osekkainaobasan.com/2023/05/29/junior_high_school_ehon