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【報告】三島市立北小学校5年生に絵本の授業「年長さんに絵本を読んでみよう」

2025年7月1日、静岡県三島市立北小学校の5年生3クラスに45分ずつ、絵本の授業をしました。

こちらの小学校はすぐ隣に市立幼稚園があります。
5年生が年長さんに絵本の読み聞かせをするそうです。
年長さんが小学校に上がったとき、彼らが6年生。
ナイスだなあ。

年長さんたちは、こんな人が小学校にいると知れたら、就学前の不安感は減るだろうし、
お兄さん、お姉さんに絵本を読んでもらえるってそれだけでコーフン案件でしょう。嬉しいでしょう。
この素敵な取り組みに関われて嬉しいです。

明確な目的があるので、授業の内容を考えるのは、楽しくてたまらなかったです。

わたしが心がけていたのは、
正解を教えるのではなく、自分たちで考えてもらおう、ということでした。
年長さんに読み聞かせをする具体的なイメージをつかみやすいようにしよう、
実際の年長さんあるあるネタも盛り込もう、
いろいろ、言いたいことはあるけど、一方的に伝えるのではなく、対話をしながら進めよう。



3クラス、それぞれ個性があって、当然だけど、全く同じやり取りにはならず、面白かったなー。

「皆さんは、幼稚園の年長さんに絵本の読み聞かせをするということなんですが、それはなぜですか?」と聞きますと

「先生が決めたから」
「恒例行事だから」
と元気よく答えるクラスもあれば、

「絵本を好きになってもらうため」
「小学校に入るとき、安心してもらう」
「仲良くなる」
などと、真っ当な答えを即答するクラスもあり。

「おうちで読み聞かせをしてもらってるっていう人、いますか?」と聞きますと

「長いお話をママに読んでもらう」
「自分で読む」
「ママに読んであげる」
「妹に読んであげる」
「アレクサに読んでもらう」
などなど。

「わたしに気を遣わなくていいから、教えてほしいんだけど、正直、読み聞かせはそれほど好きじゃないっていう人、いますか?」と聞いたときも
「はい」「はい」と屈託なく数人手をあげるクラスがあったり。
「自分のペースで自分で読む方が好きかな」とクールに答える子がいたり。

読み聞かせがそれほど好きじゃない、という子がいても当然ですよね。
好きなふりをするより、いい、と思います。
好きじゃない子もいるかもしれないけど、年長さんに絵本を読むとして、どんな感じなのか、っていうのをまずは実演しました。

1対1で絵本を読む、と事前に聞いていたので、その話をすると、子どもたちは「えー!!?」と驚いていました。
イメージしていたのは、大勢の園児さんの前で読むやり方だったみたいです。

一人の子に、年長さん役をやってもらい、わたしが小学5年生のつもりで横に座って、その子に読む姿を見てもらいました。

5年生役、年長さん役、それぞれ、やってみてどうだったか、教えてもらいました。

「簡単だった」
「仲良くなれた気がした」

読み聞かせの様子を見ていて、感じたことや気づいたことを、みんなにも教えてもらいました。

「仲良さそうに見える」
「なんだか、恥ずかしい」
「さっきの読み方と声が違う」
などなど。

そのあと、こちらで2人を指名して、実際にみんなの前で、初見で、1対1で読み聞かせをやってもらいました。
大学を卒業したばかりのフレッシュな担任の先生に、年長さん役をお願いしたり。

その読み聞かせの姿を見てもらったのですが、見ているみんなも、くすくす笑ったり、ゲラゲラ笑ったり、ニコニコしたり、とにかく嬉しそうでした。

自分が、年長さんに絵本を読むときのイメージをしてもらえたと思います。

どんな絵本を選んだらいいか、
どんな絵本じゃない方がいいか、についても考えてもらいました。

また、実際に年長さんに人気のある絵本をご紹介もしました。

自分でも持参したのですが、校長室にあった絵本を3冊お借りして、ご紹介しました。
「校長先生に借りた絵本だよ」と。
表紙を見せただけで「おおお〜!」とどよめきが起きた3冊でした。
(そもそも、校長室に絵本が表紙を見せて置いてあるっていいですよね)

45分の中で、詰め込みすぎないように心がけました。
「年長さんに絵本を読むの、楽しみ〜」っていう気持ちになってもらえてますように。




授業の様子は、小学校のホームページでもご紹介いただきました。
5年生 読み聞かせ講師による出前授業

校長先生は、終わってからこのようなメールをくださいました。
(以下、承諾いただいています)
5年生への授業では、子供たちが園児に読み聞かせするにあたり、どのようのやったらいいか、どんな本を選んでいったらいいかなど、大人の私たちにも大変参考になるお話でした。

私は、何回かお話を聞かせていただいていますが、何度聞いても学びが多く、「読み聞かせやりたい」「今度こんな絵本買いたい」という気持ちが湧いてきます。

(ここまで)

今回、お声かけくださいました校長先生は、わたしを偶然見つけてくださった方なのです。
2023年2月に、埼玉県三郷市にて、絵本作家 宮西達也さん講演会の前座を20分やったときのブログを見つけてくださいました。


三島市ゆかりの絵本作家 宮西達也さんと

それで、まず最初に、学校図書館司書さん向けの研修でお声かくださったのです。
そのとき、「せっかくだから、研修の一環として、中学生に絵本を読ませていただけないでしょうか。実際に読んでいるところを見てもらえたら」とお願いしたところ、中学3年生に読ませてもらうチャンスをいただきました。

「絵本のまち三島」中学3年生に20分で読んだ3冊はこちら

今回、三島市立北小学校にお邪魔して、『びゅんびゅんごまがまわったら』の校長先生みたい、と思いました。
『びゅんびゅんごまがまわったら』の校長先生の、へそ曲がりをなくしたみたいな校長先生。

子どもたちが、しょっちゅう、校長室にやってくるんです。
2年生男子は、賞状をもらいに来ました。
本を100冊読むと、校長先生から表彰されるのです。

昼休みには、女の子たちが、おみくじを引きにやってきました。
校長先生手作りのおみくじなんだそうです。
スーパー大吉、とか、超大吉、とかあるみたい。

校長室に、子どもたちがこんなにやってくるんだー。
いいなー。
どんなに「来ていいよ」と言っても、子どもが「行きたい」と思わなければ、来ないと思うんです。

もはやファンタジーか いや、できることはあるはず『びゅんびゅんごまがまわったら』

そして、もう一つ、びっくりしたのが、中休み時間に図書室が大混雑。
授業は図書室で行いました。
子どもたちがこぞって本を借りにくる。
貸し出しの列ができてる。
図書室に子どもたちが自主的にこんなにたくさんやってくるの?
本借りて、読むの?
すごいなー。

いろんな工夫がキラリと光ってました。



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