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中学生に絵本 13歳の月曜日に朝にこんな10分を過ごすのも たまにはいい
2025年9月、夏休み明けの中学1年生たちに絵本を読みました。
いただいている時間は、8時10分から20分まで。
机を後ろに下げて、椅子だけを前の方に半円形にキュッと並べて座って待っててくれてる。このパターンは新しい。
今年度1年生に絵本を読むのは初めて。
どんな子たちか分からないから、会ってみて読む絵本を決めようと5冊持参。
まずは仲良くなりたいなと考えて、1冊目は、自然にやり取りが生まれるこちらの絵本から。
『しゃしんであそぼ② しりとりあそび あか・みどり・き』
(星川ひろ子・星川治雄 小学館 2008年11月)
写真絵本。
絵本は書いてあるとおりに読みましょう、と言われるけれど、この絵本はしりとり当てっこ遊びをする感じ。
ちょうどいい塩梅でヒントを入れるのがポイント。
絵本にも、小さい字でヒントが書いてあるけれど、上甲バージョンで。
ぱ→ 「富士スーパーの野菜コーナーに売ってる」
か→ 「夏に食べたい」→「カレーライス!」と得意げに答える男子生徒あり。違うんだな。
ど→ 「『火垂るの墓』で…」
ぷ→ 「お弁当の隙間に入ってる」→「プリン!」しりとり終わっちゃう。
し→ 「学校に来る途中にある」→これだけのヒントで即正解する男子生徒に賞賛の声。
つ→ 「壁に張ってる」「2文字」
た→ 「4文字の綺麗な虫」
し→ 「お正月に、これに頭を噛まれるといい」
し→ 「みんなは絶対に持ってない」→「大人になったら持てる?」→持てないよ。
ぽ→ 「花友さんでクリスマスの頃、売ってる」「6文字」
地域限定の固有名詞を混ぜながら、ヒントを出して、生徒たちに答えてもらいました。
途中で、「みんな気づいた?」と聞いてみる。
「赤と緑と黄色縛りなんでしょ!」とちゃんと気づいた生徒あり。
そうです。さすが。
最前列の男子生徒たちが元気にボケをかましてくれ、笑いが起きるのも、空気がゆるんで良かったし、後ろに座ってる女子生徒が小さめの声で、クリアに正解を言ってくれるのも、テンポが良くてナイス。
難易度高めのをサクッと正当する生徒には、「おおお〜」と感嘆の声も漏れちゃうし。
この1冊で8分。
「あと2分ですね。もう1冊読んでもいいですか?」
すると担任の先生が
「時間過ぎちゃっても全然大丈夫です」と。
「いっぱい過ぎてもいいです」と男子生徒。
言質取りました。
「わたし、一昨日、絵本を4冊買ったんですよ」
「えー!」という声が口々に。
「その中の1冊を読んでもいいですか?」
「いいよ」
「初めて読むんだけど。
みんながどう思うか予測不能なんだけど、いいかしら」
「うん」
「これなんですけど」と表紙を見せると
「うまそう!」
「『チョコまみれ』みたい」
「ザ・ワールド・チョコまみれ!」
「長新太さんという人が作った絵本です」
「チョウシンタってなんか強そう」
読みました。
『チョコレートパン』
(長新太 さく 福音館書店 2010年3月)
最初はヒソヒソとツッコミが入っていたが、次第に呆気にとられる感もよき。
長新太、最強でしょ。
ナンセンス全開。
読み終わると、大きな拍手。
「ど、どう?
この絵本、買っちゃったんだけど」
「いいと思う」
「めっちゃ、いい」
「良かった。わたし、好きなんだよね、こういう絵本」
というわけで、30秒ほどオーバーしましたが、2冊の絵本を読みました。
わたしが意識したのは、「夏休み明け」ということと「相談しながら」ということと「気持ちを通わせる」ということ。
中学生に絵本、13歳の月曜日に朝にこんな10分を過ごすのも、たまにはいい、よね。

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欲を言えば、本当は、10分じゃなくて、1コマ欲しい。
↓
高校や中学校で絵本の授業をさせていただけませんか?
いただいている時間は、8時10分から20分まで。
机を後ろに下げて、椅子だけを前の方に半円形にキュッと並べて座って待っててくれてる。このパターンは新しい。
今年度1年生に絵本を読むのは初めて。
どんな子たちか分からないから、会ってみて読む絵本を決めようと5冊持参。
まずは仲良くなりたいなと考えて、1冊目は、自然にやり取りが生まれるこちらの絵本から。
『しゃしんであそぼ② しりとりあそび あか・みどり・き』
(星川ひろ子・星川治雄 小学館 2008年11月)
写真絵本。
絵本は書いてあるとおりに読みましょう、と言われるけれど、この絵本はしりとり当てっこ遊びをする感じ。
ちょうどいい塩梅でヒントを入れるのがポイント。
絵本にも、小さい字でヒントが書いてあるけれど、上甲バージョンで。
ぱ→ 「富士スーパーの野菜コーナーに売ってる」
か→ 「夏に食べたい」→「カレーライス!」と得意げに答える男子生徒あり。違うんだな。
ど→ 「『火垂るの墓』で…」
ぷ→ 「お弁当の隙間に入ってる」→「プリン!」しりとり終わっちゃう。
し→ 「学校に来る途中にある」→これだけのヒントで即正解する男子生徒に賞賛の声。
つ→ 「壁に張ってる」「2文字」
た→ 「4文字の綺麗な虫」
し→ 「お正月に、これに頭を噛まれるといい」
し→ 「みんなは絶対に持ってない」→「大人になったら持てる?」→持てないよ。
ぽ→ 「花友さんでクリスマスの頃、売ってる」「6文字」
地域限定の固有名詞を混ぜながら、ヒントを出して、生徒たちに答えてもらいました。
途中で、「みんな気づいた?」と聞いてみる。
「赤と緑と黄色縛りなんでしょ!」とちゃんと気づいた生徒あり。
そうです。さすが。
最前列の男子生徒たちが元気にボケをかましてくれ、笑いが起きるのも、空気がゆるんで良かったし、後ろに座ってる女子生徒が小さめの声で、クリアに正解を言ってくれるのも、テンポが良くてナイス。
難易度高めのをサクッと正当する生徒には、「おおお〜」と感嘆の声も漏れちゃうし。
この1冊で8分。
「あと2分ですね。もう1冊読んでもいいですか?」
すると担任の先生が
「時間過ぎちゃっても全然大丈夫です」と。
「いっぱい過ぎてもいいです」と男子生徒。
言質取りました。
「わたし、一昨日、絵本を4冊買ったんですよ」
「えー!」という声が口々に。
「その中の1冊を読んでもいいですか?」
「いいよ」
「初めて読むんだけど。
みんながどう思うか予測不能なんだけど、いいかしら」
「うん」
「これなんですけど」と表紙を見せると
「うまそう!」
「『チョコまみれ』みたい」
「ザ・ワールド・チョコまみれ!」
「長新太さんという人が作った絵本です」
「チョウシンタってなんか強そう」
読みました。
『チョコレートパン』
(長新太 さく 福音館書店 2010年3月)
最初はヒソヒソとツッコミが入っていたが、次第に呆気にとられる感もよき。
長新太、最強でしょ。
ナンセンス全開。
読み終わると、大きな拍手。
「ど、どう?
この絵本、買っちゃったんだけど」
「いいと思う」
「めっちゃ、いい」
「良かった。わたし、好きなんだよね、こういう絵本」
というわけで、30秒ほどオーバーしましたが、2冊の絵本を読みました。
わたしが意識したのは、「夏休み明け」ということと「相談しながら」ということと「気持ちを通わせる」ということ。
中学生に絵本、13歳の月曜日に朝にこんな10分を過ごすのも、たまにはいい、よね。

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欲を言えば、本当は、10分じゃなくて、1コマ欲しい。
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