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高学年(小学6年生)への読み聞かせボランティア ことばあそび絵本と科学絵本
11月のある朝、6年生のクラスに絵本を持ってお邪魔しました。
先月もお邪魔したクラス。
ちょっとイレギュラーな挑戦をしたので、書いておこうと思います。
以下、実況中継風に。
「数日前に買ったばかりの絵本を持ってきました。
読んでもいい?
どうだろ。
まだ、誰にも読んだことがない。
ちょっと緊張しちゃうな。
読みます。
お相撲は知ってますか?」
『のこったのこった』
(おおなり修司・文 中川学・絵 絵本館 2025年9月)

笑ってくれたー。
「買って良かったー。
シーンとなったらどうしようって思っていたんです。
いいよね? これ」
「いいよ」と言ってくれる6年生たち。
優しい。
さて、次の絵本はチャレンジです。
「皆さん、車は何で走るか知ってますか?」
「ガソリン」
「では、ガソリンは何からできますか?」
「石油」
「そうですね。
では、石油は何からできているか知っていますか?」
「石?」
「先生は知ってます?」
首をかしげる先生。
「わたしは知らなかったんです。
石油が何からできているか。
それがこの図書館から借りてきた絵本に書いてあったのです。
全部読むと長いので、石油が何からできているかっていうところだけご紹介します。
これ、版画です」
「おおお〜」
『石油のものがたり』
(大河内直彦 文 山福朱実 絵 福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集 2017年6月)

「石油は、取れる場所によって色が違うんだって。
石油はガソリン以外にどんなところに使われているかな?」
「ストーブ」
「そうだね。
あとは、服、靴、ボールなんかにも石油が使われているんだよね
で、石油が何からできているか」
目を丸くする子どもたち。
「おおお。
すごいと思いませんか。
わたし、この絵本を読んだとき、すごいと思ったんです。
石油は太古の太陽のエネルギーを抱えたプランクトンだったのか!って。
だからみんなにも知ってもらいたいと思いました。
今日は、一部分しかご紹介できませんでしたが、図書館にあるので、ぜひ読んでみてください。
版画も見応えあります」
「では、もう時間、ですよね?」
「まだ、絵本、ありますか?
読んでください」と担任の先生。
「いいんですか?
では、こちらを」
『このよでいちばんはやいのは』
(ロバート・フローマン 原作 天野祐吉 翻案 あべ弘士 絵 福音館書店 2006年4月)

何は何より速い、の繰り返し。
この絵本の真骨頂はラスト。
このよでいちばんはやいもの。
それは、わたしたちの想像力。
ラストのページを読み始めたら、目を瞑る子たち。
ここの文章はグッときてしまって泣きそうになる。堪えて読む。
6年生によめて良かった。
読み終わると6分くらい過ぎていました。
・買ったばかりの絵本を初めて読む
・全部は読まず、一部だけ読んで、紹介する
・「もっと読んで」に応える
こんな挑戦をした朝の読み聞かせでした。

廊下に出ると、担任の先生がやってきて
「上甲さんは、絵本を何冊持ってるんですか?」
「新品で買うんですか?」
「増えますよね」
「増えていいんですよ。
先生はお子さんがいらっしゃるんでしょう。
現在進行形で読めるじゃないですか。
買ってください。
わたしなんか、家のものは誰も聞いてくれないのに、新品で買うんですから」
ってなに、娘もお世話になった先生だったので、けっこう強めに背中を押してきました。
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先月もお邪魔したクラス。
ちょっとイレギュラーな挑戦をしたので、書いておこうと思います。
以下、実況中継風に。
「数日前に買ったばかりの絵本を持ってきました。
読んでもいい?
どうだろ。
まだ、誰にも読んだことがない。
ちょっと緊張しちゃうな。
読みます。
お相撲は知ってますか?」
『のこったのこった』
(おおなり修司・文 中川学・絵 絵本館 2025年9月)

笑ってくれたー。
「買って良かったー。
シーンとなったらどうしようって思っていたんです。
いいよね? これ」
「いいよ」と言ってくれる6年生たち。
優しい。
さて、次の絵本はチャレンジです。
「皆さん、車は何で走るか知ってますか?」
「ガソリン」
「では、ガソリンは何からできますか?」
「石油」
「そうですね。
では、石油は何からできているか知っていますか?」
「石?」
「先生は知ってます?」
首をかしげる先生。
「わたしは知らなかったんです。
石油が何からできているか。
それがこの図書館から借りてきた絵本に書いてあったのです。
全部読むと長いので、石油が何からできているかっていうところだけご紹介します。
これ、版画です」
「おおお〜」
『石油のものがたり』
(大河内直彦 文 山福朱実 絵 福音館書店 たくさんのふしぎ傑作集 2017年6月)

「石油は、取れる場所によって色が違うんだって。
石油はガソリン以外にどんなところに使われているかな?」
「ストーブ」
「そうだね。
あとは、服、靴、ボールなんかにも石油が使われているんだよね
で、石油が何からできているか」
(以下引用)
石油は、想像をこえるほど長い年月をかけてできた。
それは元をただせば、大昔の海にくらしていた小さなシアノバクテリアというプランクトンの死がいの集まりだ。
数十万年いじょうの長い時間にわたって海底にふりつもったシアノバクテリアの死がいは、カプセルのように、1億年もの長い時間にわたって太陽エネルギーをその中に閉じ込めていた。
わたしたちの便利なくらしは、大昔の海にぷかぷか浮かんでいた小さな生き物が、そのからだの中にためこんだ太陽エネルギーをつかって成りたっている。石油の正体は、太古の太陽エネルギーだったのだ。
(引用ここまで)
目を丸くする子どもたち。
「おおお。
すごいと思いませんか。
わたし、この絵本を読んだとき、すごいと思ったんです。
石油は太古の太陽のエネルギーを抱えたプランクトンだったのか!って。
だからみんなにも知ってもらいたいと思いました。
今日は、一部分しかご紹介できませんでしたが、図書館にあるので、ぜひ読んでみてください。
版画も見応えあります」
「では、もう時間、ですよね?」
「まだ、絵本、ありますか?
読んでください」と担任の先生。
「いいんですか?
では、こちらを」
『このよでいちばんはやいのは』
(ロバート・フローマン 原作 天野祐吉 翻案 あべ弘士 絵 福音館書店 2006年4月)

何は何より速い、の繰り返し。
この絵本の真骨頂はラスト。
このよでいちばんはやいもの。
それは、わたしたちの想像力。
ラストのページを読み始めたら、目を瞑る子たち。
ここの文章はグッときてしまって泣きそうになる。堪えて読む。
6年生によめて良かった。
読み終わると6分くらい過ぎていました。
・買ったばかりの絵本を初めて読む
・全部は読まず、一部だけ読んで、紹介する
・「もっと読んで」に応える
こんな挑戦をした朝の読み聞かせでした。

廊下に出ると、担任の先生がやってきて
「上甲さんは、絵本を何冊持ってるんですか?」
「新品で買うんですか?」
「増えますよね」
「増えていいんですよ。
先生はお子さんがいらっしゃるんでしょう。
現在進行形で読めるじゃないですか。
買ってください。
わたしなんか、家のものは誰も聞いてくれないのに、新品で買うんですから」
ってなに、娘もお世話になった先生だったので、けっこう強めに背中を押してきました。
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